ノンフィクション

祖父倫 8

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バラの花を指した理事(やろう)誕生
イブの藤野は、ゲームブランドイブの広報責任者でありバリバリの営業マンであった。その頃、天才ゲームデザイナーの片鱗を覗かせ始めていた平田の下で、完璧なまでの鬼の広報を演じていた。
自他共に認めるEROゲー野郎だった。正確に言うと当時はエロゲーも萌えゲーもまだ呼称として定着していなかった。

旗揚げしたばかりのソフトウェア倫理協会には、イブから藤野、アースソフトから田上、ひめ庫ソフトから渡部、それにディーオー佐藤であった。
現在は協会トップの呼称は理事長だが、当時は委員長であった。佐藤は初代委員長になった。
なんの得もない、山ほどの罵声罵倒を覚悟しての船出となった。

「公衆便所の落書きではない。我々の創っているものに誇りを持とうよ。安心して創れる業界基盤を創ろうよ」
これはアースソフトの田上が佐藤の自宅マンションに泊まった時の会話である。
「何か後ろめたい」、「恥ずかしい」はそれはそれで良いはずで、別に大手をふるって真っ昼間から我々のゲームをおっぴろげたいわけじゃあないんだよね。
佐藤は、持論を田上にまくし立てた。缶ビールを飲みながら、ちょっとアナーキーな発想を田上は語った。
「規制は嫌なんだよね。好きなものを創りたいよね」
夜は更けて、二人のゲーム愛してます論争は火を噴いた。
自主規制という言葉に引っかかる田上、自主だから良いじゃあないか(仕方ないじゃあないか)という佐藤。
結局、協会の倫理規定は田上率いるメンバーにて起案され、自主規制の原点ができあがったのである。
佐藤は、自主規制団体の組織について考えていた。
イブの藤野、ひめ庫の渡部は、よく一緒に行動した。

そんな中、スゴイ写真がメガストアに載った。いわゆる当時、はやっていたソフトハウス訪問記だ。
そこにはイブの応接ソファーに裸で紅いバラを指した藤野のあらわな、自慢(?)の写真が載っていた。

オタク系の多い、クリエイター集団(祖父倫)の中にあって、非常識が常識人によって行われた瞬間であった。

オタクはお尻を出しません。藤野さんは祖父倫ワールドを間違って捉えています。
オタクに近づこうとして、気がついてみたら藤野は体育系で迫っていたわけだ。
大人しいクリエイター集団には、このバラが愚行に映った瞬間だった。

こんな人も理事にいて良いんだなと、佐藤は思った。





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